アナゴさん

20XX年12月26日

夫が言う「心のガラスがパリンと割れた」事件については、こうだ。

これまで基本的に、息子の塾の送迎は夫が担っていた。

私は、二人の帰宅までに夕飯を作っておくという分担だった。

私は料理が好きだが、夫も料理は好きなのである。

私たちにとって、料理係は好きな仕事分担だと思う。(少なくとも私はそう思っている)

夫は魚料理を作ることが好きなようで、よく魚屋さんに行っては好きな魚を買い、自分で魚を捌いたりして調理している。

結婚以降、夫が魚屋で魚を買って帰ったときは、必然的に夫が夕飯を作る、という暗黙の了解があった。

夫は半年ほど前から、コロナの影響で仕事は完全リモートであるが、自宅で仕事をすることはほとんどなく、近くのカフェとか図書館などで仕事をして、夕方に帰宅する生活をしていた。

そして、事件は起こった。。。

二週間ほど前だろうか、息子が塾のある日に、夫が魚を買って帰宅した。

この時期、私は国家試験受験のために日々勉強をしており、過去問が全然解けず、焦りと不安でよくイライラしていた。

夫が帰宅したが、魚を持っている

今日は息子の塾の日だ。

そう心に思いながらも、私からは、

今日はパパが魚料理作るの?

私が塾の送迎をする?

と、役割分担について、あえて声掛けをしなかった

私は勉強でイライラしていたけども、夫も何故かイライラしているように見えたからだ。

互いにイライラしている時に、話しかける気にはなれなかった

今日の分担はどうするつもりなのだろうか。。。

夫が魚を買ってきたのだから、自分から私に聞いてくるだろうと思い、そのまま勉強を続けた。

するとしばらくして、夫が息子を連れて塾に向かった

なぜどうするか、聞いてこないんだろう。。

まぁ、いいか。夕飯を作ろう。

そう思って、キッチンに向かうと、、、

夫が買ってきた魚は、、、、、

 

アナゴと貝(でかめ)だった。

 

この当時、息子は貝を食べなかった。

かつ、アナゴ。。。。

もう捌いてある切り身のアナゴではない

私が捌けそうもない形状のままのアナゴさんだ。。

無理だ。。

私は一人、思案した。

貝は息子が食べないから、今から早々に料理する必要はなさそう。

それに、夫が食べたい調理方法があるのかもしれないし、、、

下手に調理をしたら、それこそ夫に怒られそうだ。

夫が帰宅したら、アナゴも貝も調理してもらおう!!

というわけで、

私は、また机に戻って勉強を始めたのだった。

今思えば、

なぜ、今夜はどう分担するか、夫に問わなかったのか。

なぜ、夫と息子が出かける前に、調理方法はどうしたらいいか、夫に聞かなかったのか。

なぜ、塾の間に夫にメールをし、「調理が難しいから帰ったら作ってね」と一言、連絡しなかったのか。

今、考えても仕方がないことだが、大きな出来事のきっかけは、こんなにも小さなことだったのだ。

 

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お魚って美味しいし、栄養満点。

夕飯には肉ばかりではなくて、お魚も沢山取り入れたいけど、近所のスーパーは魚が豊富じゃない、捌くの苦手。。等、魚を夕飯に出しにくい状況ってありますよね。

私も、夫が買ってくる時以外は、魚をスーパーで買って捌いて調理、というのは億劫に思う時が多くて、つい肉料理になりがちでした。

↓これはいいサービスだなぁと興味津々です。

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