じわじわと始まったモラハラ

20XX年1月8日

昨年から、夫は突然、息子の受験勉強に熱心に関わるようになった。

息子が小学校4年生になった時期であり、ちょうど夫がフルリモートになったタイミングでもあった。

家で勉強を教えるのはいいが、夫はいつも酷い言葉で息子を罵った

「バカ」「頭が悪い」のネガティブフレーズは当たり前。

大きな声、態度、表情、夫の言い方の全てが怖く、言葉の酷さの以前に、怖くて萎縮してしまう。

私は夫のそんな様子に耐えられず、夫には「そんな言い方やめて!」「バカとか言わないで!」等々と、息子と夫の間に入ることが多発していた。

息子がいない時にも、私は夫に何度も注意した。

「脅すような言い方で、息子に勉強を教えても、身に入らないと思うよ。」

「言い方は気を付けた方がいいと思う。」

「怒ってしまうのなら、家庭教師とか第三者に頼んだ方がいいんじゃない?」

「教え方というより、言い方に問題があると思う。これ読んでみて。」と、アドラー心理学に基づいた、「子どもへの声掛けの仕方」について書いてある本を貸したこともあった。

しかし、夫はますますエスカレートしていった。

いつしか、私が間に入ろうとすると、ますます怒りを表明するようになった

この日は特にひどかった。

息子に勉強を教えているときに、夫は信じられない言葉を放った。

「だから周りの子にバカにされんだよ」

「皆に笑われてるよ」

息子は当然泣いた。

その言葉があまりに酷くて、悲しくて、横で聞いていた私でさえ、涙があふれてきた。

私が息子を庇って間に入ると、夫は煙草を吸いに退室した。

息子は泣きながら、「ぼくは、みんなにバカにされてるの?」と言った。

私も涙があふれてくるが、「そんなことない!絶対に。」と言って、

そしてしっかり息子を抱きしめた。

夫の余りにも酷い言葉に、私の心もひどく傷ついたが、それよりも息子の心は一体どれだけ傷ついただろう。

しばらくして、息子は泣き止み、気持ちを落ち着かせた。

が、傷ついた心は戻らないだろう。

ありえない。そんな酷いことをよく言える。

これまで離婚にならないように悩み模索していた私だったが、すぅっと心が冷えていった出来事だった。

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自分だけなら耐えられると思っていましたが、息子への酷い暴言はどうしても許せませんでした。

しかし、無防備に息子を連れて家を飛び出しても、息子を不安にさせてしまうだけ。

まずはお金が必要(弁護士をたてるにも、引っ越しするにも、何にでもお金が要る)。そして仕事(息子と二人で生きているため収入が要る)。

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