クッキー

20XX年3月12日

夫が家計費を振り込んでくれなくなってから3か月になるが、夫からの先日のメールの条件③にはこう書いてあった。

母(義母)と離れてください。不快です。

母からお金の援助があったら断ってください。その代わり、貯蓄を使うか、私(夫)に請求してください。

動き出す
20XX年2月25日 二日前の長い長い話し合いから、二日経った。 夫とは目を合わさないように、息子とは交流を保ちながら生活することが、かなり大変である。 すると、夫からLINEでメールがきた。 ...

そうか。貯蓄を使うのは、なるべく避けたいから、夫に請求すればいいのかな。

そう思って、1週間ほど前に夫にメールしたのだ。

「計算したので、振り込みをお願いします。

私に関する費用は払わないということだったので、美容院の費用など私用は入れていません。

食費と光熱費です」

とメールした後、全てのレシートと合計額を記載した紙を、夫に提出したのだった。

まるで仕事みたいだが、こうでもしないと納得しなそうなので、細か過ぎるくらいの対応をした。

しかし、1週間経っても、夫からは返答もなければ振り込みもない。

怖いので、極力夫に話しかけたくないが、仕方なく、おそるおそる頼んだ。

「この前メールしたけど、まだ振り込まれてないみたいなんだけど。

働き始めたばかりで、まだ給与も出てないから困ってるの。

振り込んでくれる?

夫は間髪入れずに、こう答えた。

貯金から出せば?

・・・本当に、この前のメールや話し合いって、なんだったのだろう。

夫からのメールには明記してあるけどね、、、「私(夫)に請求してください。」って。

何を言っても、その反対のことを言ってくる夫。

まるで子供のようだ。

子供のようではあるが、私より高収入で、モラハラっぷりがすごいから、太刀打ちするのが難しい。。もう、、面倒くさいな。

最後の手段として、私はこう言った。

「困ってるから、じゃあ、婚姻費用申し立てするね。」

夫はそれでも毅然として答えた。

「すれば?」

私の姉や友人からは、以前から婚姻費用申し立てした方がいいよとアドバイスされていたが、それをしてしまうと、完全に夫と対立してしまうと思ったので、なるべくしない方向で解決できないかと模索していた。

が、もうそうは言ってられないか。

その日の夜、また夫は9時半頃に外出した。

まだ起きていた息子に、「どこ行くの?」と聞かれて、「飲みに行ってくる」と答えていた。

息子が就寝後、またしばらく私は眠れずに起きていた。

夜中2時頃に、玄関扉の音が響いた。

夫が帰宅したようだ。

緊急事態宣言時にこんな時間までやっているお店があるとは思えない。

どこで何をしているのか。

もう私の心の中には、「誰と、どこに行ってたの!」と嫉妬するような気持ちは、ない。

どうでもいい。

ただ、息子と私の生活を壊さないでほしい

他に好きな人が出来たなら、もうそのまま帰って来ないでほしい。

ただただ、そう心の中で願うだけであった。

 

翌朝、酔っぱらってまだ寝ている夫の横に、鞄が転がっていた。

ふと、中身が見えた。

クッキーだ。

思わず、中身を見てしまう。

ジップロックに入った、明らかに手作りだと思われるクッキー。

なにこれ。。。。

気持ち悪い。

相手は例の女しか考えられなかった。

長い夜
20XX年12月25日 Googleフォトを見る手が震える。 横でテレビを見ながら笑っている息子が遥か遠くに感じる。 私はそのまま、Googleフォトの画像を見続けた。 2週間前に...

息子の同級生の子のママ。

彼女はシングルマザーかもしれないが、うちはまだ離婚したわけではない。

しかも、子供同士は、保育園から小学校まで同じ学校で育ってきた同級生なのだ。

どういう神経??

理解不能。

 

 

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