無計画

20XX年1月31日

夫は料理を作ることは好きだが、片付けが苦手である。

結婚当時から、夫に皿洗いをしてもらうと、お皿に洗剤の泡や落ちにくい食材がこびりついたままの状態で、洗った後に皿を入れる籠に入っているので、結局いつも私が洗い直していた。

お皿がちゃんと洗えてないよ？と何度も伝えたが、夫は気にならないらしいし、せっかくやったのに後で文句を言われていると感じるようで、改善されることはなかった。

結局毎回洗い直さないといけないなら、最初から自分でやった方がいいやと、いつしか私も諦めてしまい、お皿洗いは私がやると宣言し、それ以来ずっと私の仕事となっている。

ところが、この日は珍しく夫がお皿を洗っていた。

洗い直さないといけないかな、と内心は思いつつも、私は夫にお礼を言った。

すると夫は、「別に当たり前のことだし、あんたの為ではないし、そもそもそんなこと言ってくることが嫌。」と言った。

いつまでも、いつでも、夫は怒っているのだ。

 

朝、息子は「学校に行きたくない」と言った。

理由を聞くと、クラスメートに傷つくことを言われたらしい。

「その子と話してみた？」とか「先生にも話して、どう解決できるか一緒に考えてみようか」など、色々と提案してみたが、息子は絶対に学校に行きたくないらしい。

私は息子の隣に座り、「そんなに嫌なら、今日は学校に行かなくてもいいよ。

学校に行かないことも一つの選択肢。

でも明日はどうする？

また行きたくないってなってしまうよ。」等々と、少し時間をかけて、息子と話し合った。

すると最終的に息子は、「学校に行く」と言ってくれた。

すると傍で聞いていた夫が私に言った。

「学校に行かなくていいと言うなんて、最低な親。

ただの甘やかし。

無計画。」

と罵った。

その晩、夫はまた外出し、明け方4時に帰宅した。

結婚当時から朝ごはんは夫が作っているが、明け方に帰宅したばかりの夫は起きる様子がない。

私がサンドイッチを作って、息子と一緒に食べた。

午前中は息子とゆったりと過ごし、買い物のために外に出た。

すると、自宅前に置かれた夫の自転車の籠の中に、本とお菓子が入っていた。

あぁ、、、またか。

夫が朝方まで一緒にいたのは、例のシングルマザーなんだと思った。

無計画は誰だ？