20XX年5月18日
なんとなく、夫の動向は異常ではないかと少しずつ感じていた。
たまたま自分のGoogleアカウントの設定を見ていたら、「ログインしているデバイス」に夫の名前のiphoneがあった。
え、、、、？私のGoogleにログインしている、、、？
特にやましいこともないが、自分のメインメールを見られているのは気持ち悪い話だ。
一体なぜ、、、？
仕事のメールは別のアドレスだし、友人や親族とのやり取りはLINEやSNSなので、このメールアドレスにくるメールのほとんどは、何かネットで買い物をする時の注文・発送メール等であり、日々の生活レベルのメールだけだ。
見られて困る、、ということもないが、気持ちが悪いので強制ログアウトをして、パスワードを変更した。
この日以来、なんとなく、自分の携帯やGoogleアカウントなどのセキュリティについて警戒するようになった。
数日後の5月23日。
朝、夫が息子を塾のテストに連れて行こうとしていた。
出かける前、息子が「お昼にハンバーガー食べよう！」と誘ってきた。
最近、ハンバーガーにハマっている息子。
私も大好物だし、息子とランチするのは嬉しい。
「うん！テストのご褒美だね。
テスト終わったら、電話してね！」
と伝え、息子は夫と外出した。
すると、13時に息子から電話。
「テスト終わったの？
どこで待ち合わせしようか！」
ウキウキな私。
しかし、息子の声は曇っている。
テストが難しかったのかな？と思っていたら、、、
息子「パパが、カニを食べに行こうって言ってる。。
でも、、、ママとハンバーガーも行きたいんだけど、、、」
申し訳なさそうな、弱々しい息子の声。
可哀想な息子、、、。
夫は朝聞いていたはずなのだ、私達がお昼にハンバーガーを食べに行こうねって約束していたのを。
すぐそばにいて、聞こえないはずがない。
息子を板挟みにして、何が楽しいのか。
夫の私への当てつけは、確実に息子の心を傷つけていることに、なぜ気づくことが出来ないのだろうか。
私は慌てて答えた。
「今日は、パパとカニ行っていいよ！
ハンバーガーはまた今度にしよう！」
息子を困らせたくない、悲しい気持ちになって欲しくない。
私だって、息子とハンバーガーを食べながら、楽しい時間を過ごしたかった。
息子の気持ちを出来るだけ悲しくさせない為には、こうした方がいいんだ。
でも、息子はこう答えた。
「両方食べる。
カニ食べたら、ママに電話するね！」
なんて、健気な、、、、。でも二つは無理っしょ。。。
電話の向こうで、かすかに夫の声が聞こえた。
夫「両方は無理でしょ。ハンバーガーなんかいつでもいいよ、カニ食べに行こう」
それでも、息子は気丈に言った。
息子「ハンバーガーも食べに行く！」
私「うん、じゃあ待ってるね」と言って電話を切った。
自宅で待機していたが、いつまで経っても電話がない。
まだ食べてるのかな、、、？
14時半を過ぎても連絡がないので、息子に電話してみた。
すると、息子は、
「食べ終わったけど、、、パパに勉強をやらされてる。。。」
と、悲しそうに答えた。
「ママを待たせてるし、テスト終わったばかりで勉強なんてやる気がないのに、、、。」
怒り心頭だ、、、。
なんて、、、、性格の悪い、、、、、。
私を攻撃しているようで、息子を一番傷つけている夫。
それに気づいていないのか、それとも、息子を傷つけることによって、私を攻撃しているのか。。。。
それはもう、、、、サイコパスですよね。。
でも、本当に難しいんですよね、サイコパスって。
最悪、私を殴るとか、目に見えるDVがあるなら、警察を呼んだり、対策があると思うのです。
でも、夫の場合は、私も息子も傷つけているけど、心への攻撃なんですよね、これって。
しかも、この一回限りなら、何となく終わってしまうかもしれないけど、こういう細かな陰険な攻撃が日々日々続き、小さな塵がだんだんと積もっていくという。。。
この一件くらいを他の人に相談したって、大抵は「嫌だねー、ちゃんと言った方がいいよ、旦那に！」
くらいのコメントで終わらせられちゃう、というか。。
この心の傷が塵のように、毎日毎日、ゆっくりと、私と息子に積もってきている。
そして、この小さな傷が少しずつ、心を壊していくような気がして怖かった。
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